鳩の卵を探して、沙田にある龍華酒店へ行ってみました。あれからもう10年も経ってるなんて・・・・。
その昔、香港ではお金持ちしか口にすることができなかったという鳩の卵、半透明な白身と優しい黄色の黄身がなんとも魅惑的。櫻井景子さんの著書「Sweet Sweets Hong Kong」で鳩の卵のスイーツをみつけてから、どうしても食べてみたいと土瓜湾の宏記甜品へミニバスで駆けつけました。ところが掲載されていた宏記甜品はすでに結業(閉店)😱😱😱、その店頭で涙を呑んだワタクシ。←あの夏の日が忘れられない(涙)
しかし、そこで諦めるワタクシではございません。鳩料理の専門店ならきっと食べられるはずと狙いを定めて、次の渡港時に龍華酒店でリベンジを果たすのです(どんだけ~w)。
沙田は戦前、多くの裕福な人々が別荘地として愛した郊外だったそうです。言われてみればそんな風情が残っています。そのためこの龍華酒店も開業当時(1950)はホテルでした。当時のお金持ちが好みそうなテラス席もあります。
店内に一歩踏み込めば本物レトロの惚れぼれするような美しさ。60年代に多くの香港映画がここで撮影されたというエピソードにも納得!李小龍(ブルース・リー)の映画「唐山大兄(邦題:ドラゴン危機一髪)」のロケもここで行われたそうです。
アンティーク好きにはたまらない!思わず、きれ~い!と歓声をあげてしまいました。遠い日のお金持ちたちで優雅に賑わう食事の風景が浮かんできます。妄想膨らむ膨らむ〜(笑)美しいので同じようなショットですがもう1枚載せてしまいました。
この日は、焼乳鴿(鳩のロースト)、冬笋鮑粒炒鴿崧 (鳩のミンチの炒め物)、お豆腐のあんかけ風、蓮花竹笙扒鴿蛋(鳩の卵と衣笠茸の炒め物)鳩の卵と花膠のスイートスープなどをいただきました。頭付きの丸ごとローストにはギョッとしましたが、慣れてしまえばモウマンタイ(笑)。鳩好きの友人も大絶賛の美味しさでした。
そして、念願だった鳩の卵は大切に味わっていただきました。その姿と同じように上品で淡泊だけど深みのある味。言葉で表現するのは難しいので、写真からご想像くださいませ。いや、ご自身で食べてみてくださいw。うっとりする清らかな美しさ、加熱しても白身が透明なのです。スイーツや炒め物だけでなくフライなどもあるので、次回は他のメニューも全部味わってみたい💕
天井の亀仙人のマークのようなライトやお部屋を縁どるエメラルドの石の飾りなどが美しく、思わず李小龍が座った席でエラそうに記念撮影(笑)可愛い陶器の獅子ちゃんもここであの日彼を見ていたのね〜♪ 全然カンケーないけど、ワタクシ李小龍とはお誕生日が同じなのですよ、エヘン。
中でもこのシャンデリアが放つ静かな美しさはその歴史と共にいつまでもワタクシの心に残りました。今で見た中で一番美しいと思えるアンティークのシャンデリアでした。
写真はすべてワタクシが行った2008年のものです。ここ数年はそろそろ結業という声も何度か聞こえていたのでハラハラしていましたが、つい最近友人たちが訪れたことを聞き安堵したばかり。内装も変わっていないようです。愛しい香港の古き良き姿を近いうちにもう一度見に行こうと思っています。
リピーターの大人女子の皆さま、次の女子旅ではこのような昔懐かしい本物レトロな香港を楽しまれてはいかがでしょうか。大人女子的香港迷にとっては何物にも代えがたい体験となることでしょう。
沙田下禾輋村22號
22 Ha Wo Che Chuen, Sha Tin
26911594