小雨が降る朝、堅道から23番のダブルデッカーに乗って湾仔方面へと向かい、ぼんやりとバスに揺れていたら、目の前に白い建物が見えてきました。その建物は、The Murray Hong Kong (ザ・マレー香港)。今春オープンしたと聞いていたホテルですが、まだお邪魔していなかったことを思い出し、慌ててバスを降りました。
大変リッチなホテルだと聞いていたのでちょっぴり緊張しながら、THE TAI PAN(レストラン)へ。エントランスの女性にご挨拶してから店内へ入ると、三面が大きなガラス窓になっていて、明るく開放感あふれる光景に目を奪われました。
次に目に映ったのは上質な皮の椅子、深く落ち着いたシックな赤。艶のある床に映り込む明るいガラスブロックやテーブルに映る天井のゴールドのフレームが、シンプルで品の良い空間を一層引き立てています。窓の外には由緒ある古い教会や香港公園の緑も見えて、昔と変わらぬ風景を見ているようです。
ホールのスタッフは黒いスーツをビシッと決め、髪まできっちりと整えられて全てが絵になる美しさ、完璧です。美しい場所って罪ですね~(笑)
この日は早めの午前中だったので、朝食用のバッフェが用意されていました。あいにくワタクシはお茶しかいただけませんでしたが、どれもこれも大変美味しそうで、後日出直すことを固く決意したほど!そして、あとでわかったのですがワタクシがお邪魔したところはラウンジではなくレストランでした。どうりで重厚なわけです(知らないってこわいものなしだわ~汗)
この建物は1969年に建造された由緒ただしき歴史的建造物で政府関連のオフィスだったそうです。そのため香港民にも馴染み深いビルだったので、外壁はそのままに中身だけリノベーションして The Murray Hong Kong として生まれ変わったそうです。古き建物がそのまま残されるのは嬉しいですね。そしてホテルのデザインは泣く子も黙るノーマン・フォスター卿(香港空港・HSBC本社などもデザインした世界的に有名な建築家)。どうりで素晴らしいラグジュアリー感と抜群のセンスの良さ。ラウンジの上の階にある古いアーチが連なる壁一面を見るのもお忘れなく。
敷居が高いように感じるかもしれませんがそこは香港、スタッフは皆優しいので大人女子の皆様もお気軽にお茶や朝食、ガーデン・ラウンジでのハイ・ティーなどもお楽しみいただけます。いつか泊まってみたい、ホテル内の他のレストランにもお邪魔してみたいと企むワタクシは決して、どこかの回し者ではありません(笑)正直な感想でございます。
※HSBC本店の真裏からすぐに行けます。
THE MURRAY, HONG KONG, A NICCOLO HOTEL
22 Cotton Tree Drive
Central, Hong Kong, SAR, China
Tel. +852 3141 8888
themurray@niccolohotels.com